ブラックフォーマルに真珠のネックレスは当たりまえ。そう思っていませんか?
数あるジュエリーの中でも、真珠が選ばれる理由や選び方、弔事におけるネックレスのマナーについて解説します。
目次
1:お葬式やお通夜でネックレスは必要なのか
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ネックレスは必ずしも身につける必要はありません。
和装文化の日本では、そもそもネックレスを身につけることがありませんでした。そのため結婚指輪以外のアクセサリーは控えることが一般的でした。
しかしイギリス女王「エリザベス2世」が、葬儀でパールネックレスを身につけたことで、日本では真珠が葬儀用ジュエリーとして広まりました。
今では真珠のネックレスを身につけることが一般的ですが、必ずしも着用しなければならない、ということではありません。
いずれにせよ大切なことは、故人を偲ぶ気持ちです。
ネックレスを控えることで、おごそかな気持ちを表してもよし。
ネックレスを身につけることで、故人への敬意を示すでもよし。
どちらも間違ってはいないのでご安心ください。
2:弔事用として真珠が選ばれる理由
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真珠は涙の象徴といわれます。諸説ありますが、「人魚が満月の日に流した涙を、貝が受けとめて真珠にした」という逸話が由来です。
涙の象徴である真珠こそ、悲しみを表すモーニングジュエリー(葬儀用のジュエリー)に適しているといえます。
3:真珠の魅力
真珠の上品でなめらかな光沢は、日本人のきめ細かい肌に馴染み、どんな年齢でも違和感なく身につけることができます。
またフォーマルやセミフォーマルだけでなく、普段使いにも使える万能さも魅力のひとつです。
4:真珠の種類
真珠にはさまざまなものがあります。
- 本真珠(あこや真珠)
あこや貝からとれる真珠のことで、上品で美しい光沢が特徴です。日本でもっともポピュラーな真珠ともいえます。
大きさは8mmくらいまでのものが多く、それ以上のものは希少です。
- 黒蝶真珠(ブラックパール)
タヒチなどの南洋で養殖される黒蝶貝からとれる真珠で、8~12mmくらいのものが多いです。ブラックなものからシルバー系、ブルー系、グリーン系と色の幅が広いのも特徴です。
そのほかにも
・淡水真珠
[画像]・マベ真珠
[画像]・白蝶真珠
・コンクパール
などがあります。
葬儀用として使われることが多いものは、本真珠(あこや真珠)になります。また黒蝶真珠も使われることが多いです。
5:本真珠でないといけないのか
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本物である必要はありません。フェイクパールでも大丈夫です。しかし故人を偲び敬意をあらわす場でもあるので、ネックレスをしないという手もあります。
6:弔事用パールネックレスの選び方
6-1:①真珠の色
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(あこや真珠のネックレスの写真)
ホワイトが最も正式なものとされていますが、黒真珠(黒蝶真珠やグレーの真珠)でも問題ありません。
黒真珠については地域によって考え方が違うため、その土地の風習に合わせましょう。
- 白が望ましい
- 黒やグレーでも問題はない。
- ※地域によってNGかどうか変わるので、その土地の風習に合わせる
6-2:②真珠のカタチと大きさ
葬儀用パールのカタチは、真ん丸の真球がよいでしょう。
カジュアルな雰囲気になってしまう、カタチがいびつなバロックパールは避けてください。
真珠の大きさは7~8mmくらいのものがおすすめです。
- 丸いものがベスト
- 7~8mmくらいがよい
6-3:③ネックレスの長さ
長さは鎖骨にかかるくらいの長さ(40cm前後)のものがベスト。長いものは「悲しみが長引く」とされるので避けましょう。
- ロングネックレスはNG
- 鎖骨にかかるくらいの長さ(40cm前後)がよい
6-4:④重ね付けはOK?
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「悲しいことが重なる」ことを意味してしまうので、重ね付けはNGです。必ず
1連ネックレスを着用しましょう。
- 1連ネックレスがよい
6-5:⑤セットでそろえないとダメ?
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ネックレス・イヤリング(ピアス)・指輪とすべて身につけると、華やかな印象になりかねないので、ネックレス・イヤリング(ピアス)のみがよいです。
もし結婚指輪を身につける場合は、イヤリングを控えて、ネックレス+結婚指輪の組み合わせでバランスをとるのもオススメです。
ネックレス単品でも問題はありませんので、予算にあわせてそろえるとよいでしょう。
- 派手になりすぎないものを選ぶ
- ネックレスだけでもよい
7:真珠以外で使える宝石の種類
「オニキス」や「黒サンゴ」、木の化石である「ジェット」というジュエリーも、葬儀用として着用可能です。
・ジェットのネックレス
[画像] ジェットはモーニングジュエリーとして、イギリス王室や皇室でも使用されるジュエリーです。
8:まとめ
故人とのお別れの場だからこそ、正しいマナーを身につけて、最大限の敬意を表したいですよね。
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