目次
アンモライトとは
アンモナイトの化石は世界各地で発見されていますが、「アンモライト」はカナダ・アルバータ州で採れるアンモナイトの化石だけにつけられた宝石としての名前で、価値が認められる虹色に輝く良質のものは、地殻の成分や地圧など特殊な条件が揃ったカナダアルバータ州の7000万年の地層からのみ採掘されます。
まさにアンモライトは熱と圧力の絶妙なコンビネーションが地質学上この類稀な化石宝石を作り出したといえます。
よって埋蔵量に限りがあるため、その価値が非常に高いものになっています。
CIBJO(国際貴金属宝飾品連盟)によって定められた「Ammolite・アンモライト」という宝石名は産地と品質を特定したものであり、他の産地のアンモナイトには使用することができません。
カナダ・アルバータの大地に眠るものだけが「アンモライト」と呼ばれ、幻の宝石としてコレクターから圧倒的な人気を誇ります。
アンモライトは白亜紀(6500万年~1億3500万年前)の後期に生息していたアンモナイトが化石化する過程で、その殻表面が何千万年の間、地中内の鉱物や圧力などの影響によって、虹色の遊色効果を発する化石宝石です。
膨大な時間をかけて生成された天然の産物であるこのアンモライトは、ひとつとして同じ表情を持つことなく見る角度によって様々な色彩が煌めいていることから、まさに地球という自然が偶然に生み出した非常に稀な化石と宝石の両方の側面をもつ希少石と言えます。
アンモライトはアルバータ州化石歴史遺産法によって保護されており、売買は証明が必要(売買が管理されている)です。
アンモナイトの種は、世界中で1万種以上あると報告されていますが、その中でも、
- Placenticeras meeki(プラセンティセラス ミーキィ)
- Placenticeras intercalare(プラセンティセラス インターカラレ)
- Placenticeras costatum(プラセンティセラス コスタータム)
上記の3種類がアンモライトになります。
アンモライトの石言葉
アンモライトは、イリデッセンス効果によりさまざまな色を見せてくれます。なかでも、赤色はエネルギー、緑色は知性、黄色は富、青色は平和と健康のサポートをする効果があるといわれています。私たちがほしいパワーをマルチに持ち合わせているストーンであるともいえますね。
アンモライトの石言葉は
『才能』『想像力』『幸運』という意味が込めれらていて、自分のなかに潜在的に潜んでいる才能を引きだし、幸運を呼び込むパワーストーンとして知られているんです。
アンモライトのパワーストーン効果
- 憂鬱を取り払い、幸運を呼び込む
- 潜在能力を引き出す
- 新たなチャレンジをサポート
- 視野を広げる
- 暗闇のなかに希望の光をともす
- やる気を取り戻す
- 臨機応変な対応と、自分の信念を貫く強さ
アンモナイトには、輝きはありませんが、アンモライトには神秘的でまばゆいばかりの光が宿っていて、エネルギーを活性化させて内に秘めた才能の開花を導いてくれる効果があります。
視野が広がって、物事に対して柔軟に対処できるようになるでしょう。憂うつな気分を払拭し、幸運を呼び込む働きもあるため、逆境でも希望を持って前進するパワーを高めてくれます。
アンモライトのパワーをいただき、現在の鬱屈した環境から、輝くような舞台へ飛び出したい人や、原点回帰を望む人にもぴったりのパワーストーンです。
アンモライトは、全身の「気」の流れを促進して健康を改善し、毒素を減少すると言われ、最大7色の色を示します。それぞれの色は、富、知恵、健康、成長、またはエネルギーなどの特定の恩恵をもたらすと言われています。 風水の実践者は、これを「7色の繁栄の石」と呼びます。
やはり、長い年月をかけて大自然が産んだ宝石というのは、人間に必要なエネルギーを持って生まれてくると言われています。当たり前の日常が変わっても、美しい宝石名が自分らしく毎日を乗り越えるパワーを与えてくれるかもしれんませんね。
アンモライトの歴史
アンモライトは、北米大陸のカナディアンロッキーの山脈に沿った地域で先住民族ブラックフットインディアンによって、世界ではじめて発見されたといわれています。
地球に森林や哺乳類の動物がまだ存在せず、大陸がたった1つしかなかった時代に、アンモナイトの群れがテティス海で獲物を探していました。鋭いくちばしのような顎が輪状に並んだ触手に埋めこめられておりイカのような形をしたこの生き物は、捕まえられるものを餌としていました。
アンモナイトは恐竜と同じ運命を辿りました。約6600万年前に絶滅してしまったのです。小惑星が地球に衝突し、寒冷気候が訪れたため、アンモナイトはおそらく絶滅したと信じられています。
何千年もの年月が経過すると同時に、プラセンティセラス ミーキィとプラセンティセラス インターカラレと呼ばれる2種類のアンモナイトが、驚くほど素晴らしい色を呈する化石へとゆっくりと変化し、これがアンモライトと呼ばれるようになりました。アメリカ先住民はアンモライトの鮮やかな色に魅了され、バッファローを狩猟する際に幸運をもたらすお守りとして身に着けていました。
最初は「イニスキン」あるいは「バッファローストーン」と呼ばれました。 部族がバイソン(野牛)の狩猟に出かけるとき、バッファローの皮でその石を包んでいったことから「バッファローストーン」の名がつけられたのです。
また「バッファローストーン」を持っている人には「幸運」と「強い力」が与えられるなど非常に神秘的な存在でした。
時が経ち、1908年、国立地理調査団がアルバータ州のセント・メリーズ河に沿ってアンモナイトの鉱化した化石(アンモライト)を発見しましたが、大規模な発掘は技術的にもまだ無理でした。
1977年、KORITE(コーライト社)が設立されると、この宝石は「コーライト」の名前でアメリカや日本にもたらされました。
1981年にCIBJO(国際貴金属宝飾品連盟)が、この天然の宝石を「アンモライト」と命名し、以後、この名が公式の名となりました。
現在、コーライト社はアンモライトの世界最大の生産者として発掘作業を続けています。
アンモライトの価値
美しい遊色効果を見せるアンモライトですが、石によって色の出具合もさまざまです。
アンモライトの価値を決める基準は、以下のようになります。
- どの角度から見ても明るい色であること。
- 3色以上の遊色効果を見せること
- 赤と緑が出ている。
- さらに青、紫、金に深紅があると、希少性が上がる。
また、人気テレビ番組「なんでも鑑定団」では2つのアンモライトに650万円の評価がついたこともあったため、上記の特徴を満たしたアンモライトは希少価値が高いことが分かります。
アンモライトは地表から浅いところで取れるもの(40フィート~50フィート)は表面のアラゴナイト層が脆いためコーティングしたり、スピネルで覆ったりします。
地中の深いところで採取されたものは、表面が強く、層も厚いので、そのままジュエリーに使います。
またこのレベルのものはたいへん稀少なので高価で取引されています。
しかし、必ずしも地中の深いところのものが良質とは限らず、地殻変動で、良質のアンモライトが発掘できる地層が表層近くまで隆起している場合もあり、一概には地下何メートルのところからのものが、グレードが 高いとも言い難く、発掘鉱山のロケーションにより異なります。
記事に関連するキーワード