これまで数々のレアストーンを紹介してきましたが、この記事で紹介するのは、世界中に数えきれない程ある宝石の中でも、帝王の名を持ち、「シェリーカラー」と呼ばれるオレンジのようなピンクのような絶妙な色彩の輝きを持つ宝石『インペリアルトパーズ』です!
目次
自然だけが生み出せる帝王の希少石『インペリアルトパーズ』ってなに?
そもそもトパーズの歴史は長く、ローマ時代には、多くの人たちに「エネルギーを与えてくれる石」だと信じられ、インドでは、身につけると長寿、美しさ、そして知性が保証されると信じられ、今も変わらず多くの人に愛されてきました。
そんなトパーズは、ダイヤモンドが各地で産出され、世界中でジュエリー文化が花開きはじめた19世紀頃に、初めて宝飾品として市場に出回り始めます。
太古から、人々にとってトパーズは重宝されるべき宝石でしたが、「宝飾品」として注目され始めてからは、”その中でもとりわけ美しく輝いていたトパーズ”を人々は特別視し始めました。
しかし、その、”最高に美しいトパーズ”は、産出地が非常に限定的だったのです。
インペリアルトパーズの発見秘話
17世紀頃から金やダイヤモンド採掘が盛んな「宝石の鉱山」を持つブラジルのミナスジェライス州という土地がありました。
現在もトパーズを始めとした上質な宝石が産出されている土地ですが、ある日この土地で、オレンジピンクに煌めく「シェリーカラー」の最上級トパーズが採れたのです。
このトパーズは、すぐさま通常のトパーズとは異なる特別な名前がつけられました。当時のブラジル皇帝ペドロ2世から名を頂き、「インペリアルトパーズ」と。
インペリアルトパーズの希少性
なんと現在でも、インペリアルトパーズはブラジルのミナスジェライス州の限られた鉱山でしか採れません。
産出量が非常に少なく、中でも宝石質の個体はきわめて稀少性が高いことから、トパーズ屈指の価値を誇ります。
コレクターズアイテムとしても人気が高く、命名から200年近く経つ今なお人々を魅了している宝石として知られていて、個人的には中々入手困難なかなりオススメの宝石だと思っております!
インペリアルトパーズに込められた石言葉
宝石はみな固有の石言葉を持っていて、インペリアルトパーズも「友情、希望、潔白」という意味を宿した宝石として知られています。そして11月の誕生石としても知られています。
そのため、人生をより良い方向に進めたい時や、大切な人との関係性をよくしたい時など、インペリアルトパーズを身につければ、この宝石の内面美さえも映し出す「上品な華やぎ」が内に秘められたアナタだけの魅力を引き出し、お守りとなってあなたの人生の手助けになってくれるかもしれません。
そして、こういった美しい石言葉が宿る宝石たちは、時として世界史の表舞台に出て来ることがあります。
18世紀半ば、ヨーロッパでは7年にもわたる大きな戦争があり、なかなか終わりが見えませんでした。
この戦争を終わらせる為に、オーストリアの女帝マリア・テレジアとフランスルイ16世の公妾ポンパドゥール夫人、ロシアの女帝エリザベータの間で同盟が結ばれました。
その同盟の際に、その証として用意されたのが、エリザベータが作らせたインペリアルトパーズをあしらったジュエリー「ドルージバ(友情)の指輪」なのです。
インペリアルトパーズに込められた石言葉の中でも、「友情」は、歴史上よく知られる3人の女性が大きく関係しているので、昔から多くの人にその石言葉が信じられてきて、愛されていきたことが分かりますね!
まとめ
自然だけが作り出すことのできるインペリアルトパーズ。中でも美しいルースは産地もごく限られ、なかなか手に入れることのできない稀少な宝石。
長い時の流れを思わせる独特の深み、オレンジとピンクが混ざり合い、シェリー酒の甘い香りがただよってくるような美しい色は、「気品」も「知性」も「華やかさ」も備えています。