セレモニーやデイリーと、何かと役立つ真珠のジュエリーは大人の女性の必需品ともいわれ、嫁入り道具として持たされることも。
あこや真珠や花珠真珠、南洋真珠やバロックパール、ピスタチオパールなど、貝の種類や色、カタチによってさまざまな種類に分けられます。
その中でも特に珍しい「オーロラ彩凛珠(さいりんだま)」と呼ばれる真珠について説明しているので、ぜひご覧になってみてください。
目次
オーロラ彩凛珠(さいりんだま)とは
日本が誇る宝石として真珠が有名ですが、日本で養殖される真珠のほとんどがあこや真珠となります。
あこや貝から採れる真珠のためあこや真珠と呼ばれますが、貝が小さいため真珠も2~10mmとそれほど大きくありません。
そのあこや貝から採れる真珠の中でも6mmくらいまでの真珠のことをベビーパールと呼びます。
その中でも、第三者機関(真珠科学研究所)による審査に合格し、一定の基準を満たしたと認められたものを「彩凛珠(さいりんだま)」と呼びます。
そのため彩凛珠はベビーパールの最高ランクの真珠になります。
オーロラ彩凛珠(さいりんだま)の定義
オーロラ彩凛珠は真珠の鑑別やグレーディングを行う専門機関である真珠科学研究所によって名付けられました。
そのため真珠科学研究所によるチェックがされていることが大前提となります。
6mm未満のホワイト系のあこや真珠であること、そして巻き・照り(テリ)・きず・面・かたちの品質要素基準をクリアして初めて彩凛珠と呼ばれます。
巻きは真珠層の厚みのことで、厚いほど重厚な輝きを持ちます。
日本全国の真珠生産の1%にも届かないほどベビーパールの産出量は少なく、その中でも限られた真珠だけが彩凛珠と呼ばれるため、どれほど希少かわかると思います。
■オーロラ彩凛珠(さいりんだま)の定義
- 6mm未満のホワイト系あこや本真珠であること
- 真珠科学研究所によるグレーディングがされていること
- 巻きが薄いものや加工キズの存在は一切不可
- かたちはセミラウンドまでを許容範囲とすること
- きず(面)は真珠科学研究所の基準でチェックされ、クリアされたもの
- テリを最重要視し、輝きと高彩色を真珠科学研究所の基準でチェックされ、クリアされたもの
- 真珠科学研究所の鑑別書が付いていること
彩凛珠は真珠科学研究所の基準をクリアしたものに限り呼ばれる真珠なので、もし真珠科学研究所以外が発行した鑑別書が付いていた場合、彩凛珠とは言えないため注意が必要です。
名前の由来
彩凛珠は「真珠科学研究所」によって名付けられたベビーパールの名称です。
真珠はかつて分厘(ぶりん)というサイズ別に呼ばれており、中でも5mm未満のものを厘玉(りんだま)、3mm未満のものを細厘玉(さいりんだま)とよばれていました。
この細厘玉が彩凛珠の名称の由来とされています。
“ネーミングを考える中で先ず浮かんだのは「細厘珠」です。かつての分厘(ぶりん)の時代、直径3ミリ未満の珠をこう呼んでいたのです。100粒以上が連なるそのネックレスは見事です。テリが放つ輝きが、首筋に沿って一本の光のラインを描いています。凛と輝く、光が演じる色彩の帯とも形容できるのです。”
引用元”真珠科学研究所”
細厘玉は3mm未満の小粒の真珠全般を呼ぶ名称ですが、オーロラ彩凛珠は最高品質のホワイト系のベビーパールのことを呼びます。
そのためブルー系の最高品質のベビーパールは「彩雲珠(さいうんだま)」と呼ばれます。
こちらの彩雲珠も真珠科学研究所によって名付けられた真珠になります。
彩凛珠(さいりんだま)の魅力
ベビーパールは小粒で粗が目立ちにくいため、一般的な真珠に比べるともともとテリが良くきれいなものが多いのですが、その中でもひときわ輝きが美しいのが彩凛珠です。
しっかり自分が映り込むほどのテリを持つ彩凛珠は、小粒ながらもその名前の通り凛とした気品を感じさせます。
真珠はフォーマルシーンやセレモニーシーンの印象が強いため、デイリーユースに使いにくい面がありますが、彩凛珠は小粒なため悪目立ちせず、普段使いにも合わせやすい宝石です。
単品使いでも主役になれる美しさを持ちつつ、お手持ちのジュエリーと重ね付けも楽しめるバイプレーヤー的な魅力もあります。
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