アクセサリーの素材で見かけるK14GFとはどんな素材なのでしょうか。
この記事ではK14GFとはどんな素材なのか、保管方法や取り扱い方法などについて解説しているので、ぜひご覧ください。
目次
K14GF、k14gfとは?
K14GFは真鍮や銅などのベースメタルに金合金(14金)を表面に張り合わせた素材です。
GFは「ゴールドフィルド」と読みます。
ちなみにお店によって、K14GFやk14gfと表記が異なる場合がありますが、大文字か小文字かだけの違いになります。
K14GFは14金を使っているためK14の表記となっていますが、18金を使えばK18GF、10金を使えばK10GFのように、使っている金合金によって表記が変わってきます。
また金の割合が同じでも、メーカーによって若干色味が異なる場合があります。
金合金の厚みは総重量の20分の1(=5%)以上と決まっているため、芯部分の材質によって多少違いはありますが、金メッキよりも分厚いのが特徴です。
金メッキはすぐに剥げたり変色してしまいますが、ゴールドフィルドは分厚く張り合わせている分摩耗しにくく、金メッキ製品よりも格段に変色しにくい素材です。
欧米では昔からジュエリー素材として使われるくらいポピュラーな素材で、日本でも金価格の高騰で、有名なアクセサリーブランドでも使われてきているくらい、徐々に人気が高まっています。
K14GFとK14GPの違いとは

金色のアクセサリーを見ると、素材に「K14GF」や「K14GP」という刻印がされていることがありますが何が違うのでしょうか。
K14GFは先述のように「ゴールドフィルド(Gold Filled)」のことで、真鍮などの芯(ベースメタル)に14金を圧着させた素材になります。
対してK14GPは「ゴールドプレーテッド(Gold Plated)」のことで、金メッキのことを表しています。
こちらも真鍮などのベースメタルの表面に1/100から1/1000の1mmほどの厚さの14金の層で覆った素材になります。
K14GFが金の厚みが素材を含む総重量の1/20以上になるよう定められているのに対し、金メッキは表面だけを覆っているため、剥がれやすく傷も入りやすいため、安価なアクセサリーなどに使われることが多いです。
K14GF(ゴールドフィルド)は変色する?変色しない?
K14(14金)を表面に圧着させているものがK14GFのため、変色しにくい素材と言えます。
だからといって、全くお手入れをしなかったり、つけっぱなしにしていると、徐々にくすんできたり、変色することもあります。
皮脂や汗などの汚れが原因のくすみや変色であれば取り除くこともできますが、日ごろのお手入れを行うことが変色させないためには一番大切です。
また変色しにくいと言われるK18やK14などの金であっても、酸化によって赤茶けたように変色することがあります。
表面を14金で覆っているK14GFも同じように変色する場合があります。
空気に触れることで変色する場合もあるので、保管するときはジュエリーボックスやケースに入れて保管することをおススメします。
K14GF(ゴールドフィルド)は錆びる?サビない?
K14GFは14金を張り合わせているため、日常使いであれば錆びることはほとんどありません。
しかし表面の14金が剥げたり傷が入ったりして、ベースメタルがむき出しになった場合、芯に使われる銅などが空気に反応して(酸化)、錆が出てきてしまうことがあります。
また皮脂や汗、化粧品などの汚れを放置していると、最悪の場合錆が出て腐食してしまうことがあります。
特に皮脂や汗、化粧品に触れたり、衣服でこすれることの多いネックレスやブレスレットは、肌身離さず身に付けていると劣化が早いため注意が必要です。
逆にピアスは衣服でこすれたり、皮脂や汗で汚れることが少ないためネックレスなどに比べると比較的長く使えます。
長く使うにはこまめなお手入れが必要ではありますが、くすみが目立つからと言って研磨剤の入ったクロスで磨いてしまうと、表面の金が徐々に剥がれていってしまうので注意が必要です。
K14GFのお手入れ方法

耐久性が高いK14GFとはいえ、長く使うには日ごろのお手入れが大切ですが、どのようなお手入れを行ったらよいのでしょうか。
自宅でできるお手入れ方法を紹介します。
日ごろのお手入れ

綺麗な状態を長く保つには、こまめなお手入れが必要です。
日々のお手入れは眼鏡拭きや研磨剤の入っていないジュエリークロスなど、目が細かくで柔らかい布で乾拭きしてあげるだけで十分です。
しかし夏場や運動をした後など、皮脂や汗汚れが気になるときは、水に中性洗剤を数適混ぜた液体につけて汚れを浮かせてから、軽くもみ洗いし、しっかりと水ですすいでください。
すすぎ終わったら、柔らかい布やペーパータオルなどで水分をしっかりふき取って乾燥させます。
ターコイズやパール、サンゴなど水や薬剤に弱い石を使っている場合は、水に中性洗剤を混ぜた液をしみこませた綿棒で汚れた部分を取り除き、すすぎの代わりに水だけを含ませた綿棒で拭いてあげてください。
汚れがひどいときのお手入れ
汚れが頑固なときは、市販のクリーナーで汚れを落としましょう。
市販のクリーナーは汚れを綺麗にしてくれますが、薬剤が汚れだけでなく少しずつ表面の金をはがしていくので、本当に汚れがひどい時だけにして、頻繁に行わないようにすると良いでしょう。
また酸化によって変色している場合は電解式洗浄機(電気分解クリーナー)で変色を取り除くことが可能です。
汚れがひどいときにジュエリークロスで磨くことがあると思いますが、必ず研磨剤が入っていないものを使ってください。
ジェリー用に目の細かな研磨剤を使っているとはいえ、何度も使っていると表面の金が剥げてきてしまうので、磨くときは研磨剤の入っていない布を使うようにしてください。
K14GFは金属アレルギーに優しい?
K14GFはベースメタルに真鍮や銅、シルバーなど、金属アレルギーの原因とされる金属が使われていますが、表面をK14で分厚く覆っているため、アレルギー反応が出にくい素材です。
しかし摩耗して表面が剥げてきたり、傷が入っていたりすると、そこから芯材と汗が反応してアレルギー反応が引き起こされることがあります。
金はアレルギーが出にくい素材と言われていますが、10金や14金など金の純度が低い場合はアレルギーが出ることもあります。
そのため14金を張り合わせているゴールドフィルドであっても、純度の低いゴールド製品でアレルギー反応が出る方の場合、ゴールドフィルド製品でもアレルギーが起こる可能性があるので、もしアレルギー反応が出た場合は直ちに使用をストップし、医療機関を受診してください。
K14GFのメリット、デメリット
K14GFには
- 表面は14金のため、上品な輝きが楽しめる
- 金メッキよりも層が厚いため、耐久性に優れる
- 表面が金でコーティングされているためアレルギーが起こりにくい
- 高級感がありながらお手頃価格
といったメリットがあります。
しかし層が厚いといっても
- メーカーによっては厚みや剥がれやすさなど品質に差がある
- ベースメタルには真鍮などの金属アレルギーの原因になる素材を使っているため、アレルギーが起こる場合がある
- 使い方によっては金が剥がれて劣化することもある
といったデメリットもあります。
とはいえデメリットを理解し、正しい使い方と日ごろのお手入れを行えば、とても優れた素材といえます。
まとめ
ある程度年齢を重ねると、メッキアクセサリーだと安っぽく見えて物足りなくなってきますが、本物の金を使ったジュエリーだと高価で、普段使い用には気軽に買えない…。
そんなときの強い味方がK14GF。
弱点もありますが、正しい使い方やお手入れ方法を知れば十分長く使える素材です。
正しい知識を持って、楽しいジュエリーライフを満喫してください。
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